旅する仏壇
故人との時間をこれからも。持ち運べる小さなお仏壇。「旅する仏壇」は故人への様々な想いに合わせ、伝統工芸士である東京唐木仏壇の職人がひとつひとつ手仕事でお作りする小さな持ち運べる仏壇です。大きくて置き場所に困る仏壇を、位牌・お鈴・りん棒・香炉など、必要な要素を最小限に絞り、すべてを箱におさめて持ち運べるよう500mlのペットボトルほどの大きさに設計。人と仏壇とがこれまでとは違った関わり方が生まれるように、仏壇のあり方や故人との関わり方を見つめ直してデザインしました。
普段は家の中でいつでもそばに。お客さんが来たときには、少しだけ仕舞っておいたり。たまにはゆっくりと、故人と一緒にどこか外に素敵な景色を眺めに。旅する仏壇は止まっていた故人への想いや時間を再び進めるように、これまでとは違った人と仏壇の関わり方を生み出します。ロゴマークは合掌をモチーフとし、印刷物は厚みのある紙を使用して重厚感を表現しました。これまでの偲びと、これからの偲び。故人を偲ぶという想いや行為を、ほんの少しだけ自由にすることができたらと考えています。
クライアント : 一般社団法人中小企業振興公社、東京唐木仏壇
Direction&Design : Mitsuyoshi Kikuchi / Photo by Keiko Hirata